Jan 27, 2011
ウォーターサーバーランキング
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[ロンドン 12日 ロイター] 英イングランド銀行(中央銀行)のキング総裁は先月、ナイトの称号を得、国際決済銀行(BIS)グローバル・エコノミー総裁会議(GEM、主要な先進国および新興国の中央銀行総裁による会議)の議長にも抜擢された。
しかし、こうした総裁の個人的な栄誉にも関わらず、英中銀に対しては、インフレ抑制という中核的な責務を果たしていないとして国民の不満が高まっている。
デーリー・テレグラフ紙は5月、「この国をダメにしている」とする論評を掲載。マイケル・スパイサー上院議員は先週、中銀がインフレ目標を達成できない状況が続いていることについて、政府を強く批判した。
一部では、英中銀が物価安定という公的な責務をひそかに放棄し、経済成長や、今後4年で財政赤字をほぼ一掃するという政府目標の支援の方に政策の軸足を移しているのではないか、との指摘も聞かれる。
英中銀はこの見方を否定している。インフレ抑制より経済成長を重視しているという批判は、2007─09年の世界的な金融危機以来、世界の中央銀行が受けているものだが、世界の中銀のなかでも英中銀は特に、インフレ抑制に苦慮している。英中銀は今や、1997年に政府から運営上の独立性を得て以来、信頼性への最大の危機に直面している。
英中銀に対する国民と金融市場の信頼性が回復しない場合、唯一の長期的な解決策は中銀の責務を定義し直すことかもしれないが、新たな責務を何にするのかについは、コンセンサスはほとんど得られていない。
<インフレ率は中銀目標を大幅に上回る>
英国のインフレ率は4月、前年同月比で4.5%と2年半ぶりの高水準に達した。6月には4.2%にやや鈍化したが、英インフレ率は09年12月以来、中銀が目標とする2%を大幅に上回っている。一方で、英中銀は2009年3月以来、政策金利を過去最低の0.5%に据え置いており、市場関係者は来年半ばまでは利上げはないと予想している。
1997─2000年に英中銀金融政策委員会委員を務め、今は米シティのチーフエコノミストであるウィレム・ブイター氏は「信頼性は確かに失われた」と指摘。英中銀の金利政策は、インフレ目標の達成よりも、経済成長や財政赤字削減策の支援を重視しているようだと述べた。
ブイター氏は、ロイターのインタビューに対して「英中銀は一線を越え、非常に政治的な行動をしている」と述べた上で、経済成長を支援したいという気持ちは理解できるものの、低金利を維持する一方でインフレ抑制に努めていると主張することによって、英中銀は信頼性を損ない、政治からの独立性を危機にさらしているとの見解を明らかにした。
<英中銀は非を認めず>
英中銀は、その信頼性や政策に問題があるとは認めていない。先月発表された四半期報告では、全体で見れば、長期のインフレ期待は十分に抑制されており、他国よりも上昇幅は小さいとの見方を示している。
キング総裁も、インフレ率が2013年上半期には目標水準に戻るとの英中銀の予想を指摘することで、低水準の政策金利維持を擁護した。
<責務の再定義は選挙後か>
一部のエコノミストは、英中銀の責務である物価安定の定義を見直す時期に来ている、と指摘。この問題についてオープンに議論することが、英中銀の信頼性を回復する上で最良の方法との見方を示している。
RBSのエコノミスト、ロス・ウォーカー氏は、一部の投資家が英中銀を信頼していない理由は、危機前の金融政策が緩和的すぎたためだとみている。英中銀の責務の幅を広げ、消費者物価指数(CPI)だけでなく、クレジットやマネーサプライの伸びなども対象とすべきと述べた。
ただ、責務を見直せば、英中銀が現在の責務を達成できなかったと認めることになるため、オズボーン英財務相が近く見直し着手を承認する可能性は低い。改革を急いでいると受け止められると市場が動揺しかねないため、政府はインフレ率が目標付近に戻るのを待つのかもしれないが、そうなると、2015年5月とも予想される次回選挙に近くなり過ぎる。
RBSのウォーカー氏は「(英中銀の責務見直しが)3─4年後というのは、早過ぎるかもしれない。選挙後で、かつインフレ率が目標に戻っている時期の方がやりやすいだろう」との見方を示している。
(David Milliken記者;翻訳 吉川彩;編集 山川薫)
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